図3 遺伝子異常からみた肥満のしくみ
みの異常のある人がいて、もうすでに十分に体脂肪が蓄積されているにもかかわらず、さらに食べてしまう。食べることにやせのホルモンが作用しない人たちが太るのです。
過食をすれば血糖は上がります。過食をすれば太ることはご承知のとおりで、ここに明らかな肥満へのサイクルができあがるのです。
太るとインスリンの効きが悪くなる→効きが悪いからインスリンをたくさん出す→インスリンがたくさんあって、たくさん食べればさらに太る。こういう仕組みのもとになっているのが、脂肪組織から出ているレプチンというホルモンの働きがうまくできない人、つまりレプチン抵抗性を起こしている人たちで、こういう人たちがいま日本人の中に20%くらいはいるのではないかと予想されています。
一方、脂肪組織にはβ3-アドレナリン受容体という受容体があります。これは脂肪組織が分解されて遊離脂肪酸を放出してエネルギーを供給する機能がこのアドレナリンの受容体で行われるわけですが、いま日本人の30%くらいにこのβ3-アドレナリン受容体が正常に働かないと
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